看護師をしながら妊娠した時のこと

実は、私が看護師を続けながら妊娠したとき――
1度、流産を経験しました。
妊娠8週目で心拍を確認できて、
「よかった…!」と安心したのも束の間。
次の健診で心拍が確認できず、
静かに医師から「残念ですが」と伝えられた。
あのときの感覚は今でも少し覚えています。
お腹の中が“空っぽになったような”感覚でした。
症状と気づき
当時、腹痛と不正出血が3日ほど続きました。
仕事の合間に産婦人科へ電話をして、
休みの日に受診したときにはもう遅かった。
体よりも心が追いつかなくて、
帰り道、車の中でただハンドルを握ったまま泣いた。
それでも仕事は続く。
患者さんの前では笑顔で、
心の奥で「どうして…」と繰り返していました。
そして、もう一度の妊娠
その後、再び妊娠。
2回目だからこそ、
何を信じていいのか分からない怖さもありました。
それでも無事に出産できたとき、
「生きて産まれてきてくれた」
その奇跡の重みを心から感じました。
後輩たちからの相談
最近では、後輩看護師たちから
「流産のとき、どんな感じでしたか?」
と聞かれることがあります。
更衣室で着替えながら、
ストレートに聞かれるその言葉。
一瞬ドキッとするけど、
同じ看護師として、不安な気持ちも分かるから、
私はできるだけ明るく答えます。
「心配になるよね。
看護学校で習ったような症状、実際にあったよ。
出血や腹痛があったら、すぐ産婦人科に電話してね。」
妊娠しても安心できない現場
彼女たちの相談の時期は、だいたい12〜15週目。
安定期に入る前の、まだ不安定な時期。
でも、現場は人手不足。
重い荷物を持ったり、
立ちっぱなしで介助したりするのが当たり前。
「妊娠しても安心して働ける職場」って、
実際はまだ少ない。
2022年のデータでは、
看護師の切迫流産・切迫早産率は35.0%(看護roo!調べ)
――3人に1人が何かしらのリスクを抱えている。
今思うこと
私はあの経験があったからこそ、
妊婦さんや後輩への言葉に少し優しくなれた。
看護師だって人間。
命を守る仕事をしていても、
自分の体や心を守れないことがある。
だけど、それを経験したからこそ言える。
「無理しなくていい。
あなたの命も同じくらい大切だから。」
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